2022武田審査委員長講評

グランプリ

国産紅茶グランプリ2022 審査講評

審査委員長 武田善行

 

国産紅茶グランプリ2022は9月19日に10名の専門審査員により予選審査を行い、チャレンジ部門、プロダクツ部門ともに各上位10点を選出しました。なお、同一部門に複数エントリーした出品者は、審査規定によりその出品者の最上位のもの1点を受賞の対象としました。

本選は、10月22日に専門審査員10名と一般審査員20名で行い、採点の結果、各部門でグランプリ賞以下の各賞を決定しました。

また、昨年好評であったリモート審査員を今年度も募集し、チャレンジ部門とプロダクツ部門の入賞茶を送付して自宅で審査していただき、それぞれの部門で最も評価の高かった出品茶に「一般審査員特別賞」を授与しました。

ここにグランプリ賞を始め栄誉ある各賞を受賞されました出品者の皆様にはお祝いを申し上げます。

本年度の審査概要、特徴等については下記の通りです。

1.本年は17都県から98点の出品がありました。内訳はプロダクツ部門が13都県から40点の出品がありました。また、チャレンジ部門では、12県から58点が出品されました。

2.出品者数はプロダクツ部門が25、チャレンジ部門が32で、重複を除いた出品者数は35でした。

3.全体の出品茶の茶種別内訳では、アッサム種系と日本種系がほぼ同率の44%でした。品種では、「べにふうき」が35%を占めました。今年特に目を引いたのはチャレンジ部門で、日本種系品種が12品種出品されており、新しい紅茶に挑戦する正にチャレンジの姿勢が感じられました。

4.予選を通過した20点の内訳は、アッサム種系が10点、日本種系が8点、その他が2点でした。

5.出品茶の摘採期は春茶が42点、夏茶が55点、その他が1点でした。

6.本年は夏場の天候不順等により全体的にやや香りが薄い傾向が見られました。また、各地でウンカ(チャノミドリヒメヨコバイ)の発生が見られ、ウンカ芽で特徴のある紅茶に挑戦する出品者が目を引きました。

7.これまでは上位入賞茶は「べにふうき」で占められていましたが、本年は緑茶用品種の入賞が目立ち、チャレンジ部門では埼玉県育成の緑茶用品種「むさしかおり」がグランプリを獲得しました。

8.今年はこれまで上位入賞していた常連者の出品が少なく、その代わりに日本種を使った新たな出品者の意欲的な紅茶が多く見受けられ、世代交代が進んだ印象を受けました。

9.国産紅茶グランプリはまだまだコロナの影響が残る中での開催となりましたが、昨年から始まったリモート審査など新たな試みによって全国の国産紅茶ファンとの新たな接点が生まれました。この貴重な経験を生かし、より身近な国産紅茶グランプリにしていきたいと思っています。

最後に、審査委員を代表して関係者、生産者、全国の国産紅茶ファンの皆様に謝意を表します。

2022尾張旭市国産紅茶フェスティバル入賞茶紹介

 

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