国産紅茶グランプリ 2017 審査結果

2017年の国産紅茶グランプリの結果は以下の通りです

入賞茶のうち、事業者の併記となった経緯についてはこちらのページでご確認ください。

118の応募のうち、期限までにサンプルの届いた112作品を審査しています。
審査した国産紅茶は、チャレンジ部門 49点、市販茶部門 63点です。

基本的に、好き、美味しい=1点、普通=2点、嫌い、美味しくない=3点の評価をし、9月10日の予選会にて合計点の少ない順に10作品(ただし、1事業者、1部門、1点のみ)を選びました。
10月1日に尾張旭市中央公民館で開催したグランプリファイナル(決勝戦)では、約80名の一般審査員を含めた決勝で審査し、各賞決定いたしました。
各賞の順位は発表順となっています。

市販茶部門(市販を前提として生産された紅茶)

グランプリ
受賞辞退
事業者名:甲斐製茶園、teaholics 茶師: 甲斐雅也、YUKIKO ISHII
2017年5月 茶樹: べにふうき 産地名: 宮崎
この紅茶は甲斐製茶園で製茶された紅茶を、teaholics で仕上げし製品化されました
この紅茶は受賞辞退されましたので、紅茶フェスティバルでの販売はございません
詳しくはこちらのページでご確認ください。t e a h o l i c s は、本物の「紅茶」を提案するブランド。
紅茶をもっと知りたい人へ自分らしく紅茶を楽しみたい人へ。
それは、紅茶というフィールドを探求して、人々に喜んでもらいたいというシンプルな思考。
紅茶を究め、人々に伝えたい。
その真摯な姿勢が、心のゆたかさと紅茶の文化を育んでいくだろう。
t e a h o l i c s の哲学と、探究心。
一杯の紅茶と人々をつなげる新しいブランドのスタートです。
準グランプリ 事業者名:ごとう製茶 茶師: 後藤潤吏
2016年7月 茶樹: べにふうき 産地名: 愛知県豊橋市
2016年7月製茶、2017年3月焙煎。最大95℃で6時間焙煎しました。
準グランプリ 事業者名: 牧之原山本園 茶師: 山本守日瑚
2017年5月 茶樹: べにふうき 産地名: 牧之原
本年、春摘みの「べにふうき」でつくりました。フルーティーな香りと口の中で膨らむ甘みがあります。お代わりしたくなるとても爽やかで飲みやすい和紅茶です。
審査委員長賞 事業者名: カネトウ三浦園 茶師:三浦克暢
2017年5月 茶樹: べにふうき 産地名: 静岡県島田市
爽やかな春の風をそのまま凝縮したような上品な香り、そしてやさしく包み込むような旨みとコクを感じさせる紅茶です。
金賞 事業者名: (農)ハサマ共同製茶組合 茶師: 山中俊作
2017年7月 茶樹: べにふうき 産地名: 四日市市川島町狭間
おいしさを共感したい。狭間(はさま)でつくった機械摘み・機械製茶のKyoukan茶セカンドフラッシュです。
良質な新芽にこだわりました。
金賞 事業者名: 井村製茶 茶師: 井村製茶
2017年5月 茶樹: べにふうき 産地名: 静岡県
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とても爽やかな香気の紅茶です
金賞 事業者名: 品種茶専門店 心向樹 茶師: 川口史樹
2017年6月 茶樹: べにふうき 産地名: 狭山
余韻を愉しんで頂ければ幸いです。
銀賞 事業者名: やんばる紅茶 茶師: 大城浩樹
2017年6月 茶樹: べにふうき 産地名: 沖縄県
沖縄県本島北部、やんばる国立公園で栽培された紅茶です
沖縄地方に梅雨明けと同時に吹く季節風にちなみ「やんばる紅茶 夏至南風(かーちべー)」と名付けました
梅雨明け後の一芯二葉の手摘み、品種はべにふうき 無農薬栽培です
沖縄の強い日差しを浴びた新芽の、すっきりした渋みとしっかりした味わいが特徴
アイスティーやミルクティーにしても負けない、力強い味の紅茶です
銀賞 事業者名: ますいさんちの茶 益井園 茶師: 益井悦郎
2017年5月 茶樹: 静7132系 産地名: 静岡県川根本町
1984年西アフリカから帰国後から作り続けている、紅茶「みらい」。町内の農家から分けて貰った「静7132」と言われる茶苗が、ますいさんちの紅茶作りの原点になっています。「みらい」という名は、茶の多品種化を始めた時に、長女の名前をつけました。農薬不使用栽培、紅茶「みらい」が今に繋がっています。
銀賞 事業者名: 富士山まる茂茶園 茶師: 本多茂兵衛
2017年7月 茶樹: ブレンド 産地名: 富士山
ウンカの虫害により生まれる蜜香。流行りの重発酵の蜜紅茶とは違う世界観を目指し、東方美人のような爽やかな蜜香にするために発酵を浅くしたべにふうきを熟成紅茶とブレンドして飲みやすくした紅茶です。機械摘採でも十分な質の茶ができました。マスカテル香を重視した青系紅茶の製法は想像以上の香気を発現し、特に冷め味が絶妙です。パンジェンシーと呼ぶにふさわしい渋味が特徴ですが、熟成紅茶とのブレンドで呑口は優しく万人に受け入れられる茶です。形状は残し、急須(茶壺)で茶を楽しむ東洋の飲法を意識しています。

チャレンジ部門

市販の有無を問いません

グランプリ 事業者名:金川製茶(かにがわせいちゃ) 茶師: 比嘉 竜一
2017年4月 茶樹: べにふうき 産地名: 沖縄県名護市(羽地)
3年ぶりに摘むことができた手摘みのファーストフラッシュです。よろしくお願い致します。
準グランプリ 事業者名:ごとう製茶 茶師: 後藤潤吏
2017年6月 茶樹: ゆたかみどり 産地名: 愛知県豊橋市
焙煎紅茶。2017年8月焙煎。最大120℃で5時間焙煎しました。
準グランプリ 事業者名: (農)ハサマ共同製茶組合 茶師: 山中千佳
2017年5月 茶樹: べにふうき 産地名: 四日市市川島町狭間
おいしさを共感したい、Kyoukan茶です。
狭間(はさま)で出来た手摘み・手揉みのべにふうき紅茶。丁寧に愛情をこめて作り上げました。
審査委員長賞 事業者名: やんばる紅茶 茶師:大城浩樹
2017年5月 茶樹: べにふうき 産地名: 沖縄県
沖縄本島北部、やんばる国立公園内にある畑で育てられた紅茶です
5月の沖縄の季語にちなみ、「やんばる紅茶 若夏(わかなつ)」と名付けました
一芯二葉の手摘み、無農薬栽培、品種はべにふうきですクチナシやバラのような甘い華やかな香りはが特徴的で
お湯を注いだ時はもちろん、冷めてからもしっかりと感じられます
注いだ直後は、後に残らないさわやかな渋みと、バラのような華やかな香り
お湯が冷めてくるにつれ、クチナシのような甘い香りと、甘い味を感じる魅惑的な紅茶です
金賞 事業者名: 伊達製茶 茶師: 伊達亀嘉
2017年5月 茶樹: べにほまれ 産地名: 三重県亀山市
約60年前に定植されたべにほまれの茶園を復活し、その木から取った挿し穂で苗をつくり、定植3年目の茶樹から初めて手摘みし製造した紅茶です。
金賞 事業者名: 岩永製茶園 茶師: 岩永智子
2017年6月 茶樹: 在来種 産地名: 熊本県上益城郡山都町馬見原
私の父がうちに自生していた在来種の茶の木の中から、生育の良いもの(?)を選んで、挿し木で増やした茶葉(岩永1号)のみを摘んで作りました。
樹齢は、60~70年位です。
摘んでからも製造している過程でも、甘い香りを発する茶葉です。
金賞 事業者名: 中村農園 茶師: 中村哲三
2017年7月 茶樹: べにふうき 産地名: 滋賀県甲賀市
べにふうきのセカンドフラッシュを手摘み、手揉み製茶しました。
銀賞 事業者名: 鈴木製茶 茶師: 鈴木克也
2017年7月 茶樹: べにひかり 産地名: 愛知県新城市
無農薬、無化学肥料で栽培された、手摘み、夏摘み紅茶です。
銀賞 事業者名: お茶の坂口園 茶師: 坂口和憲
2017年5月 茶樹: べにふうき 産地名: 熊本県水俣市
ファースト(機械摘み)No.2
フルーティーな香りで甘く飲みやすい紅茶に仕上げました。
銀賞 事業者名: 庵・花茶ティーファクトリー 茶師: おばあちゃん達
2017年5月 茶樹: 在来種 産地名:岐阜県揖斐川町春日
すっきりとした飲みごこちと、香りに重視し、昨年までの工程を変えて作りました

審査委員長の武田先生からご講評をいただきましたので掲載させていただきます。

 

国産紅茶グランプリ2017
講 評

審査委員長 武田善行今年で3年目を迎えた国産紅茶グランプリ2017は全国の紅茶ファンに支えられて無事終了することができました。

今年度の大きな変更点は、これまで一本だった審査部門を市販茶部門とチャレンジ部門の2つに分け、市販茶部門の入賞茶は数に制限がありますが紅茶フェスティバル当日に購入できることになりました。

本年度は17都府県から112点(市販茶部門63点、チャレンジ部門49点)の出品がありました。3回目を迎えた今年の国産紅茶グランプリの特徴は全ての出品茶で大幅な品質の向上が認められ大変レベルの高い大会となったことです。特に、これまで見られた水色の黒み、硬葉臭、発酵過多による酸味を有する紅茶は殆どありませんでした。

また、上位入賞者の顔ぶれが常連化する一方で大幅に品質を向上させて上位入賞を果たした出品者がいました。これらの出品者は若い世代が紅茶に興味を持って取り組んでいることから紅茶の世界も若い人にもっと興味をもってもらうことが重要であることを痛感しました。

日本で紅茶品評会が行われている主なものは、ここ尾張旭市の国産紅茶グランプリの他に、日本茶AWARD、シングルオリジンティーフェスティバル、静岡県茶品評会の4箇所ですが、ここの入賞者は他の紅茶品評会でも上位入賞しており、日本でも優れた技術を持つ紅茶生産者が生まれていることを感じました。

また、尾張旭市の国産紅茶グランプリの審査は、「好き」「どちらでもない」「好きではない」の直感による簡便審査ではありますが、上記の別の品評会の審査結果ともよく一致していることからこの審査法が正確な評価として機能していることが裏付けられました。

出品茶の品種を見ると上位入賞茶は殆どが紅茶用品種「べにふうき」が独占しましたが、緑茶用品種で入賞された方もおり、国産紅茶の多様性が確保されたことを喜ばしく思っています。

出品された112点の予選審査は15名の審査員で行いましたが、どの出品茶も誰か一人は「好き」と評価しており、正に紅茶は嗜好品であることを実感いたしました。

国産紅茶の生産者は少量生産者が大部分ですので多くの人に好まれなくても少数の非常に「好き」という人がいれば限られたその人たちをターゲットに商品開発をするだけでビジネスチャンスが広がります。国産紅茶のようなニッチな商品では「百人の顧客よりも1人の熱烈なファン」が非常に有効となります。

出品者の皆様がこの尾張旭市の国産紅茶グランプリの結果を少しでも生かして前進すれば主催者としてもこの上ない喜びとなります。

審査委員長 武田先生
ご講評、ありがとうございました。
この紅茶フェスティバルが、そしてこの国産紅茶グランプリが少しでも日本の紅茶の品質向上の役に立てれば幸いです。

紅茶フェスティバル 実行委員長 堀田信幸

 

予選を通過しなかった皆さんの作品の得点は以下の通りです。
この中には、上位に入った作品も有りますが、1事業者、1部門、1点のみの規定により、決勝進出できなかった作品が含まれます。

表示は、「エントリーNo. : 得点」となります。得点の低い方が上位となります。
お茶は嗜好品であり、特定の嗜好層を狙ったお茶は今回の得点が下位であっても価値が下がるものでは有りませんが、一つの参考にしていただければ幸いです。

No.1 : 31pt. No.2 : 33pt. No.3 : 27pt. No.4 : 32pt. No.5 : 34pt.
No.6 : 34pt. No.7 : 30pt. No.10 : 38pt. No.13 : 35pt. No.14 : 33pt.
No.16 : 30pt. No.17 : 29pt. No.18 : 32pt. No.20 : 30pt. No.21 : 35pt.
No.22 : 37pt. No.23 : 27pt. No.24 : 35pt. No.25 : 37pt. No.26 : 31pt.
No.28 : 30pt. No.29 : 31pt. No.30 : 35pt. No.33 : 28pt. No.35 : 37pt.
No.37 : 34pt. No.38 : 26pt. No.39 : 35pt. No.40 : 30pt. No.41 : 38pt.
No.42 : 25pt. No.44 : 34pt. No.45 : 29pt. No.46 : 30pt. No.47 : 32pt.
No.49 : 27pt. No.50 : 31pt. No.51 : 27pt. No.52 : 29pt. No.53 : 30pt.
No.54 : 27pt. No.56 : 30pt. No.57 : 35pt. No.58 : 35pt. No.59 : 23pt.
No.61 : 31pt. No.62 : 38pt. No.63 : 32pt. No.64 : 27pt. No.66 : 27pt.
No.70 : 34pt. No.71 : 32pt. No.72 : 30pt. No.74 : 34pt. No.75 : 39pt.
No.76 : 34pt. No.78 : 34pt. No.79 : 33pt. No.80 : 33pt. No.81 : 28pt.
No.82 : 31pt. No.83 : 29pt. No.84 : 34pt. No.86 : 38pt. No.87 : 30pt.
No.88 : 31pt. No.89 : 32pt. No.90 : 27pt. No.91 : 31pt. No.92 : 35pt.
No.93 : 30pt. No.95 : 33pt. No.96 : 32pt. No.97 : 32pt. No.98 : 28pt.
No.99 : 32pt. No.100 : 32pt. No.101 : 34pt. No.102 : 29pt. No.103 : 36pt.
No.104 : 32pt. No.105 : 26pt. No.107 : 34pt. No.108 : 24pt. No.109 : 26pt.
No.111 : 25pt. No.112 : 33pt. No.114 : 34pt. No.115 : 35pt. No.116 : 31pt.
No.117 : 33pt. No.118 : 32pt.

 

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